Twitterでもつぶやきましたが、みなさん注目しておきましょう。
まずはちふれ化粧品でもおなじみの全国地域婦人団体連絡協議会から、
内閣府特命担当大臣あての意見を見てみてください。
特に2-2に注目です。

パーソナルデータの利活用に関する制度改正大綱(事務局案)に対する意見

みんな自分の知らない間にバラ撒かれたくはないと思います。
しかし、上の意見書にもあるように、ある企業Aが集めたデータと
ある企業Bが収集するデータを相互にやり取りして、金儲けに使おうとしています。

ある企業Aは、カルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)。
ん?と思う方もいらっしゃると思いますが、TSUTAYAの運営企業です。
このCCCが発行する会員・ポイントカードがTカード。
TSUTAYAのレンタル会員証だけでなく、ガソリンスタンドからコンビニ、
レストラン、駐車場など、色んなお店でポイントを貯められるアレです。

加盟店が爆発的に増えて、どこでも「Tカードはお持ちですか?」って聞かれる。
「色んなお店でポイント貯められてお得〜♪」なんて思ってますか?
ポイントを貰える対価って何でしょう?

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それは、購入履歴です。

さまざまなお店を利用して、さまざまな商品を買うことで、
自分の行動範囲、行動時間、生活レベル、趣味嗜好など、
いろんな情報をCCCに提供しています。
その対価がTポイントです。

例えば、エッチな本を夜にいつもは使わないコンビニで、
他の商品と一緒に買えば、この人は自宅の近くではエッチな本を買わず、
さらに夜に買いに行く。また、買うときも本だけでなく、
他の商品も一緒に買うんだな。
という情報がCCCに提供されます。
これをどういう風に商品販売に繋げるのかは使う人が考えることですが、
ともかく、CCCはそういう情報をせっせと集めています。
情報を多く得るため、いろんな情報に対応出来るようにするために、
加盟店を増やしています。

なぜ色んな情報に対応できるようにするのか?
CCCの商売はTSUTAYAだけなく、コンサルティング事業をしています。
そこでTカードで集めた情報を使っているようです。
他の企業には個人を特定できないような形で情報を提供しているそうですが、
CCCの中では、全部分かるんでしょう。

CCCは過去に、「Tポイントツールバー」利用者のWeb閲覧情報を
勝手に収集して問題になった会社。
情報の取り扱いに関しては、信用に値しないと僕は思っています。
そこに色んな情報を渡すなんてキモチワルイと思い、
僕は、Tポイントカードを捨てました。

そして、去年。
Yahoo!とCCCが提携して、Yahoo!ポイントとTポイントを統合しました。
その時は、それだけ。相互に情報yはやり取りしないという話だった。
しかし、最近になってYahoo!はYahoo!のユーザのWeb閲覧履歴を、
CCCは購入履歴を相互にやり取りして、商売に使いますって言い出した。
TポイントとYahooIDを統合(ひも付け)させた後、
当初の説明を軽くひっくり返した。

ネットの閲覧履歴もまた、自分の趣味嗜好や思想などを色濃く反映するもの。
「そんな情報をCCCになんて渡したくない!」ってなりますよね。
でも、Yahoo!もCCCも「個人情報の提供に同意できない人は申告して」という
オプトアウト方式で、ユーザに同意を取る事にした。
現在の法的には問題は無いが、こういう話を知らないと、
提供を拒むキッカケもないだろう。
また、オプトアウトの方法も難解で、迷路の奥にある感じ。
どうにかオプトアウトを諦めさせようとしているかのよう。

個人情報の提供は、基本的に「同意」が必要なんだから、
「いいよ」って意思表示を必要としなきゃおかしい。
(そういう方式の確認をオプトインという。)
『「だめ」って言わないからいい』というオプトアウト方式をとることは、
なんか卑怯なのだ。




こういう問題が、実は最近、一部の人の間で注目されているのだが、
それはあまりニュースにもならない。
なので、キレイにまとまらなくて申し訳ないけど、僕も概要を書いてみた。

そう、最初に読んで頂いた「全国地域婦人団体連絡協議会」の意見書は、
とってもキレイにまとまっていて分かりやすいのです。
指摘も鋭く、消費者目線で考えられています。

この話をキモチワルイと思った人は、Tポイントカードの使い方に注意。
YahooIDとTポイントの情報相互利用を拒否しましょう。
ここから。
YahooIDでログオンしていると、有効化/無効化が選べます。
もちろん、無効化一択ですね。




ヤフー、CCCへの情報提供に関する「オプトアウト」を再開<CNET Japan>

ヤフー、CCCへの情報提供オプトアウト機能を再開<ITmedia>